バレーボールの観戦者

娘が2才の時だ

嫁さんのバレーボールの練習でちょっと離れた中学校へ行った

娘は当時『暗い所』が大好きだった

『子宮帰り』なのかいつもなぜか暗い所ばっかりに
私の手を引っ張っていく・・・

その日は何故だかお気に入りの『真っ暗な踊り場』や
『真っ暗な舞台裏』がお気に召さない様子・・・

直前までは行くのだがお目当ての『暗い部分』をじっと見据えたあげく
ため息をついて次のスポットに赴くのだが・・また・・・

気のせいか嫁さん自慢の『鋭角スパイク』も今日は調子が悪い

こんな日もあるもんだと私は苦笑しきり

帰ってきたら嫁さんが言う

『全くずっと私を見てるんだから』

誰の事かと思ったらずっとギャラリーが見つめていたらしい

40才位の女性がじっと観戦していたそうだが
当然嫁以外の私を含めて誰も気が付かない存在

『娘も今日は感じたんだろうね』

嫁はまだブツブツ文句を言っている・・・

後日私がバレーのメンバーに事をばらしたので大騒ぎ

『今後何かあっても決して言わない』旨を誓わされて『大騒ぎ』は取り合えず収束

その後はギャラリーも出没せず
メンバーも練習後争って早めに帰宅してくれるので私にとっては助かった

後日談だが『その晩』の前の週に
中学校の父兄が交通事故で亡くなっていたそうだ・・・


ところで娘にも霊感があるのだろうか・・

この間まで誰かが遊びに来ているのかなと部屋を開けると娘が『1人遊び』

聞けば仲良しの『ミミー』ちゃんが頻繁に遊びに来ているとの事

その後『彼女』は事情があって『実家に帰った』ようだが

現在8才になった娘は怖がりで夜になるとトイレに1人では行けない・・・

凡人である私にはその辺の理屈がどうしても理解出来ないのである