台湾の食

空港に現地支社の者が迎えに来て
ホテルに置き去りだ
台湾のどこにいるのかさっぱり分からない

かなりの上層階
窓から望める数々の灯りの色の違いから生活の逞しさが感じられた

部屋は広くて1人ではもったいない・・・

翌朝

見渡すとホテルの周辺はちょっと大きな公園だ
いたいた30人程か悠々と『太極拳

とても爽やかで静かな朝・・・

でもちょっと変だ・・静か過ぎる


さて今日は朝から過密スケジュールだ
oem絡みの会社廻りだが
取引先の本社から『鬼』が来る旨の情報漏洩で
どこに行っても『用意周到』全くボロを出さない・・・

最後の会社は4時間遅れの到着
超豪華な応接室で不満のかけらも見せない『防御陣』は手ぐすね引いてお待ちかねだ
案の定エキスパート達に適当にあしらわれてバトル終了
帰ってからの『報告書』が憂鬱・・

『一席ご用意してあります』

『昨日の敵は今日の友』だ
勝手に日本の理屈をくっつけて場に臨む

豪華中華料理
皿の上で巨大な海老が私を睨んでいる・・

幼少の頃に虐殺し続けたザリガニの怨念を振り払いながら
ふいに『朝の静けさの謎』が蘇った

『鳥がいないのは何故?』

『鳩が一匹もいないね』

ディフェンダー』のtopが周りを遮りながら慎重に言葉を選んで言った

『食べたのだと思いますよ』

『あなたの国の有り余る鳩がおいしそう』

意味深な笑いから私は悟る

こりゃ娘には『英語』だけでなく『中国語』教育をしなきゃならんな
『国』の存続ではなくこれからは『my遺伝子』の継続を意識しなきゃならないのか

重ねて彼等は言う

台湾が中国に飲み込まれても誰も文句は言わないでしょう
だから私達は『国際人』としてどこの国でも生きて行ける様に努力をするのです
貴方か貴方のファミリーで他国の国籍を持っている人はいますか?
万一の時に逃れられる国を持っていますか?

そういえば韓国軍人の友人にも全く同じ事を言われた事があったっけ…


しかし喉元過ぎればなんとやら・・・
娘はいまだにゲーム三昧なのである