通勤

入線案内の喧騒が入り乱れる新宿駅
引っ切り無しの出勤者の群れの流れの只中で

金髪の髪をひっつめた小柄の美人さんが
組んだ膝の上で器用に箸を使いながら京寿司を摘まんでいる・・

ベンチに座った「姿」はすっかり手慣れた感じで
目前の人波を驚くでも無く只、日本人の朝の営みを楽しんでいる様子

空を覆う様に立ち並ぶビルの壁面の窓は
台風明けの青空を反射していて朝の空気を引き締める・・

嗚呼・・ここに帰って来るのは何年振りだろうか?

期せずして
待っていた電車がホームへ滑り込んで来る・・

程良く混んで程良いクレバーな層の乗客達

そう言えば
どんなに酷暑でも一切ネクタイを緩めた事無かったっけなぁ・・

さて私が
不自然無く情景に溶け込めるのは何時になるのだろうか?