語り継ぐ「戦争」

戦時突入前の
銃後の心理とは

どこかの誰かが
「憎いあんちくしょう」の頬っぺたを
思いっきり引っ叩いて来てくれる期待の様なものがある

例えマサカな事が起こったとしても
身内や知り合いから戦死者が出るなんて予想もしない

アソコの横丁の角の
誰々さんの従兄弟がね~

多分にそれでも
そんなに遠くの存在の訃報に眉を顰める位なら
大本営や軍令部発表の怪しい戦果発表に胸を躍らせる事を期待してしまう・・


然しここまで来たら
銃後と言えども
既に立派な共同正犯者であり准戦犯と言われても
仕方ないんじゃなかろうか?

「他人事」の様に溜飲を下げてた「国民達」は
いつの間にかズルズルとどん底へ・・


まぁ
だから最近は
マスコミも統制されて
近隣諸国の日本に対する悪評を報じなくなったのかもね


さてと

私の幼少の頃から
友人の父親達は元軍籍経歴者が多かった


そういや
ソロモン海の夜戦はスゴカッタぞぉ
打ち上げ花火なんか問題にならん位
ドンパチが綺麗でナァ

思わず見とれちゃってさぁ・・


機銃掃射で指が無くなっていたり
脹脛に銃創の大穴が開いていたり


木切れに摑まってよ
4~5時間も漂流してな~

あんときゃ
俺以外は
皆サメに持ってかれたぜ あはははは!


○○ちゃんのお父さんはどこだったの?

俺・・中国戦線

なんだぁ
地味だったネェ
その代わり悪い事イッパイしたの?

・・・

「生き残り」が
まだ各自の父親世代の一部を占めていた


今だからよ~
勇ましい話も
みっともない話も出来るけど・・

あん頃は・・

廻り中
死んでんだもの
未亡人やらイッパイの頃に
誰が戦争経験やら誰に語り継ぐ?


・・・


アメリカと日本って戦争したってホント?


・・・


私の
悪ガキ仲間の父親達も
既に齢90となるだろう

「彼ら」の話は
既に物語や伝説となりつつある

何人もの
民間人を銃剣で「アヤメタ」話も聞いた・・

私じゃないけど・・と断わりながら

飢えた挙句に人肉を食べた話・・

これらを
次世代へ語り継ぐのは必需な訳だけど

誰が誰に?

ふ~ん・・

で終わらない様にするには?




その間にも次世代の「軍靴」の音が・・