重大人身事故

一級国道を走行中だった「彼」が
不意に側道に向けてハンドルを切ったのは
ただ単に魔が差した訳ではない・・

前日が旗日で若干渋滞中
然も前夜に「構内」のサンドビック(自動仕分け装置)が故障して
荷出しに著しい遅れを出している
普段であればとっくに各車分散された荷物は
顧客の時間指定を守るべく
大事に荷台に収まって「配達中」の筈なのだが・・

「荷物」を待つ営業各車の許へ急ぐあまりに
「彼」はたったの3,5m幅の道へ4t車を左折させてしまった
恒常的にそこで曲がっていたという証言もあるが
狭い道での立ち往生は悲惨
本来一発勝負でドライバーが取る行動ではない

「彼」は焦ったのだろうか?

そんな所を大型トラックが左折するだなんて
当然通行人も思ってはいなかったろう

巻き込まれた自転車は
殆ど目立った損傷は無かったが
それが結果として「悲劇」に繋がった

「彼」が異常に気付いたのは
後輪が「●●」に乗り上げ踏み潰してから・・

ここで初めてブレーキを掛け
運転席を飛び下りる

警察へ電話し
見たままの状況を会社へ報告

会社側は要領を得ない「状況説明」を訝って
折り返し連絡するが「彼」はその後電話に出る事は無かった

これは尤も会社側が恐れる「重大人身事故」発生の証明
警察による身柄拘束の為
携帯連絡は一切不能となったのだ

現場の状況が判明したのは
「彼」の4t車の暫く後を走っていた弊社営業車からの連絡

被害者は既に亡くなっていると思われます・・

遠くから垣間見ても確実な惨状


・・・


「彼」をよく知っている・・

「彼」の家族はどうなるのだろうか

それよりも被害者は?

被害者の家族は?

加害者と被害者・・その家族たち

眠る事も許されず夜は過ぎていく



現場の写真・・

必ず
誰しもが逃れられなかったであろう事故

吾身を振り返る・・

娘を妻を・・

運の良し悪しだけでは片付かない問題


運送会社で日本一事故の多い営業所

今期一年間の発生事故件数19回

今回は関連会社と言えども
10年間で死亡事故2回目・・


打開策

未だ見つからず・・