時空を超えた?皆消えた・・

怖い話では無い
(お好きな人は『怖い話』へどうぞ)

今までにはっきりとした『霊現象』に遭遇した記憶は無いが
これは数少ない『不思議な体験』の一つ


あれは一時期通っていた横浜の小学校
3年生の頃だったと記憶している・・

陽気の良い昼休みの事だ
殆どの同級生は校庭に出て遊んでいる
教室には数人しか残っていない・・

私も外に出て悪童仲間を探してみることにした


広い校庭には数百人が所狭しと様々な遊びを繰り広げている
(仲間を見つけるのはちょっと難しいかな)

ふと見やるとクラスは違うが我が家のご近所在住の可愛い女の子が2人
こちらを見ながら何か囁き合っている・・

いきなり私を笑いながら追いかけて来た
(そんなに普段仲良かったっけかな?)

理由はどうであれ私は大歓迎である

『後の人生』にも経験の無い至福な『おっかけっこ』が始まった

2人掛かりでも所詮『可憐な』女の子
『健脚自慢』の私とは当然勝負にならない・・

ギリギリの所を逃げ回る

それでもついに校舎の前に追い詰められた

なんとか辛くも逃げ切って
今度は私は『健脚』を見せ付ける為
校舎と逆の校庭の角へ『全力疾走』

遊んでいる子達を器用に避けてやっと到達

『どんなもんだい!』とばかりに振り返る

諦めた2人は悔しそうな顔に意味ありげな笑いを浮かべて去っていく・・



気が付くと・・・


誰もいない・・・

数百人の児童が1人もいないのだ

私は息を切らしながら
たった今避けて通った遊んでいた子達の行方を探していた


校庭は静まり返っている・・


釈然としない気持ちで校舎まで歩いて行き
手前の教室を覗いてみると・・

整然と授業が行われている
しかも昼休みの喧騒の名残も全く無い


慌てて自分の教室へ

言い訳が見つからないまま授業中の中へ入っていく

誰もこちらを見ない・・

・・・?

自分の席に着く・・

何故か先生も含めて誰も私を見ないのだ!
(誰も私に気付いていない!)

恐怖感が襲ってくる・・

授業が終わっても誰も私の『授業遅刻』を話題にしない

私も『忌まわしい物』を感じ
その後も自分からも話題にする事は無かった・・・


その後ご近所の『可憐な』女の子達は
以前の様に私に対して『知らん顔』


あれは何だったんだろうか?